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「住み慣れた地域で高齢になっても安心して暮らせる」を目的に新山地区を盛り上げる新山地区活性化推進協議会。今回は今年6月に新たに会長に就任した岸本秀樹さん、元会長の山岡節夫さん、ほほえみ笑店 店長の佐藤操さんにお話をお伺いしました。
Q新山地区活性化推進協議会発足のきっかけは何ですか?
―平成2年に新山の新しい団体として発足しました。平成の竹下内閣の時に、ふるさと創世改革として各行政団体に1億円ずつ配られました。新山地区には600万円もらえました。その資金を計画運営する組織として、新山地区活性化推進協議会ができました。
地域の活性化のために協議して、当時は岡山市で毎月開催されている「京橋朝市」に参加していました。20年近く地元のPRと特産品の販売をしていました。
Q協議会の現在の主な活動は何ですか?
―現在は、笑店(ほほえみ笑店)の運営、高齢者などの無償送迎サービスの実施、地域介護予防活動支援事業の三本柱で「小さな拠点事業」に取り組んでいます。
具体的には、毎週水曜日に開催している「山の学校」の企画・運営をはじめ、スポーツフェスティバルの運営、鯖寿司作り、お味噌作り、新年の互礼会、敬老会などの企画、給食のサービスなどをやっています。
目的としては、「住み慣れた地域で高齢になっても安心して暮らせる」よう住民の生活環境を充実させることです。
Qほほえみ笑店が始まった経緯は何ですか?
―この地区のお店がどんどん減ってくる中、高齢化が進み買い物難民が増えました。平均年齢は、70代後半ぐらいです。高齢の一人暮らし、または二人暮らしがほとんどで、人口もどんどん減ってきています。
そこで、行政からの要請とバックアップのもと、令和元年に開店しました。主に生活用品が揃っていますが、最初は小規模から始めて、利用者の声を聞きながら仕入れをするようになりちょっとずつ増やしていきました。
Qどんな商品が人気ですか?
― 一番喜ばれたのはアイスクリームです。近隣のスーパーに買いに行くと30分〜40分かかるので、帰ってくる間に溶けてしまって食べられないんですよ。他には、スタッフが作っている手作り味噌が人気です。協議会には地域づくり、福祉部会、加工部会、と3つの拠点事業があります。味噌は加工部と七転び会という団体が一緒になって作っています。鯖寿司も同じです。
Q「山の学校」とはどんな学校ですか?
―毎週水曜日に開催しています。65歳以上の方のためにはつらつ元気体操、昼食提供の他、手芸、脳トレ、軽スポーツなどの企画・運営をしています。
▲はつらつ元気体操の様子
▲昼食づくり (毎週40~50食、スタッフが調理している)
Qどんなイベントが人気ですか?
―卓球が人気ですね。あとはパラリンピックの正式種目でもある「ボッチャ」というゲームも人気です。高齢の方でも楽しめるスポーツです。
Q送迎サービスはどのような事業ですか?
―行政から貸与されている軽自動車1台と個人の車も利用して、無償で買い物や、診療所への送迎サービスをしています。もちろん、水曜日の「山の学校」もそうです。
Q皆さん、吉備中央町出身ですか?
―(山岡さん) 高校の時、3年間岡山市内に下宿していました。
―(岸本さん) 半年だけ、専門学校生の時に町外に出ていました。
Q町外に住まれて、吉備中央町との違いはありましたか?
―(山岡さん)もちろん、空気が綺麗で空が広いというのはどこの田舎でも一緒のようにいい点ではあります。でも一番の違いは人情味があるということです。ここでは昔から近所の人同士が声をかけ合うことが当たり前になっています。
Q吉備中央町の一番の魅力は何ですか?
―(山岡さん)吉備中央町は「へその町」と言われていて岡山県の真ん中にあります。特別な施設や観光地はないですしJRが通っている訳ではないのですが、交通の便はいいです。
車だと、岡山市、倉敷市、高梁市でもだいたい、30分〜40分で行くことができます。大きな医療機関でも、医療センターや大学病院などは県北に比べると近いので、便利がいいところだと思います。
Q岸本さんの吉備中央町の魅力は何ですか?
―(岸本さん) 僕は今43歳ですが、若い世代から正直に言うと、魅力はないと思います。40代は働き世代ですが、ここにはそもそも働くところが少ないです。また、歩いていけるコンビニもありません。やはり、若い人は便利さを求めますからね。
でも、逆にそこに不便さを感じなかったらあとはいいことだけです。例えば夫婦げんかで大きな声を出しても隣の家に聞こえないとか(笑)
Q子育てはされていますか?
―(岸本さん)高一と中一の子どもがいます。高校がないので、町外に出なければならないですね。若い人はそのまま帰ってこないということが多くなってしまいます。スタッフたちの子供もほとんどが、進学、就職、結婚を機に町外に出ていきました。
Q岸本さんも外に出たいと思ったことはありますか?
―(岸本さん)専門学校のために半年は出ていたのですが、帰ってきてからは、出たいという気持ちはないです。結局、ここが好きなのでしょうね。
Q佐藤さんが思う吉備中央町の魅力は何ですか?
―(佐藤さん)何もないところが魅力だと思っています。隣が誰か分からないようなところに住むよりは、自分と言う存在を認めてもらえるようなところで暮らすのがいいです。田舎はいろいろなことで関わりを持つから、それに馴染める人はとても合うと思います。
そういう人が定住してくれていると思います。最近では岡山市内から移住してきた人で、猟を楽しんでいる人がいます。
Q皆さんのお気に入りのスポットはどちらですか?
―(山岡さん)自宅から見る風景が一番綺麗ですね。雲海も桜も見える。雲の上に住んでいるみたいです。これ以上にいいところはないですねー。
―(岸本さん)私もやっぱり、雲海がいいですねー。あと、上竹地区のまちの明かりがポツポツと見える夜景が綺麗です。天福寺のイチョウも綺麗ですよ。差し込んでくる朝陽がいいですね。
―最後に移住を考えている方に向けてメッセージをお願いします。
今まで移住してきた方も人間関係が辛くなって、離れた人はいません。僕たちはみんなおしゃべりが大好きなので、コミュニケーションをとりながら関わりを持っていきたいと思っています。
(コメント)
この度は新山地区活性化推進協議会の岸本秀樹会長、山岡節夫元会長、佐藤操店長、快く取材に応じていただき、ありがとうございました。
人情味あふれる新山地区で、 高齢になっても安心して暮らすことができのるのは、それを支えるスタッフの方々があってこそだと感じました。
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