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かつて当たり前にあった駄菓子屋は子供たちの大切な学びの場。
吉備中央町で駄菓子屋を2店舗営む小林孝行さんにお話をお伺いしました。
Q 駄菓子屋をはじめようと思ったきっかけは何ですか?
― 昔は、駄菓子屋が家の近所にあるのが当たり前でした。そこで友達同士の交流があったり、お店の人から色々なルールを学んだりすることができました。
今は静かにお店に入って、静かに買って、一言も言葉を発せず出ていく子どもたちがほとんどです。大人からも、お店では走ってはいけない、騒いではいけない、知らない人とは話してはいけないと教えられています。
でも本来、駄菓子屋は、お店の人と学校の話をしたり、楽しく買い物ができたりする場所だと思うので、それを吉備中央町でも復活させたいと思いました。
Q お店の人から学ぶルールとはどんなことですか?
― 例えば、お店に入ったら「こんにちは」と挨拶をする、買ったらお互い「ありがとう」と言う、食べてはいけないところで食べていたら注意するなどのマナーやルールのことです。
Q 駄菓子屋を始めてみていかがですか?
― 子どもがお母さんと一緒に来てくれて、「このお菓子、お母さんも小さい頃食べていたのよ!まだあるのね」と子どもに話すと「じゃあ、僕も欲しい!」というような微笑ましい会話が聞こえてくるのが嬉しいです。
他にも「今日は、3個まで買っていいよ」と言われているのに、5個選ぶ子どもと親の戦いの会話が聞こえてくるのも楽しいですね。
Q 小林さんご自身の駄菓子屋でのエピソードはありますか?
― 小学校2、3年生の頃、お小遣いをもらって駄菓子屋でくじを引いて外れて泣いちゃうとか、そんな思い出があります。そうしたら、お店のおばちゃんが、「泣くのはやめね」と言って、飴をくれて励ましてくれたたことを覚えています。
Q お客さんは小学生が多いですか?
― ほとんどが小学生です。近くに住んでいる子達は一人で来ますし、両親と一緒に他の地域から車で来る子もいます。だいたい顔見知りです。
Q 一番のやりがいは何ですか?
― 子どもたちのワクワク嬉しそうな顔を見て、食べたあとは美味しいって言ってくれることが一番嬉しいです。
▲だがしやこばちゃん2号店
Q 今後は、駄菓子屋でどんなことをしたいですか?
― ダンボールでゲームを作ったり、お店の中でも遊べたりするような空間を作りたいです。
今も手作りのパチンコゲームを作って遊んでもらっています。今後は落書きができるようなコーナーも作りたいと思っています。
あと、シャッターに町出身でデザイン科の卒業生に駄菓子の絵を描いてもらおうと思っています。お店が閉まっていても、ワクワクしてもらえるのではないかな?
▲小林さんお手製のボードゲーム
Q 小林さんご自身は吉備中央町出身ですか?
― 生まれも育ちも吉備中央町です。大学は愛知県で、最初の就職で3年間は静岡だったので7年間離れていました。就職先は化粧メーカーの資生堂でセールスを学びました。
その繋がりから、吉備高原でのお店では、「ペピタコスメ&衣料」という化粧品などのお店をしています。
Q 愛知県、静岡県と吉備中央町の違いは何ですか?
― 愛知県に住んでいる時、愛知万博があった時期でもありましたし、学生の町だったので、とても賑やかでした。静岡県も駅前に会社があったので、とても都会でした。こことは全然違いましたね。
Q 静岡から帰る時、抵抗はなかったですか?
― それほど抵抗はなかったです。高校生の頃から、お店の後継ぎになることを、両親から口説かれていたので(笑)
Q 吉備中央町に帰ってみられてどうでしたか?
― やっぱり、地元はいいなと思いました。みんな知っているし、自然がいっぱいあります。
春の桜、夏の緑、秋の紅葉、冬の雪など四季が感じられるところが吉備中央町の魅力です。
Q 特に小林さんのお気に入りのスポットはありますか?
― 秋から冬にかけてきびプラザの3階から見える雲海がおすすめです。そこから見ると、岡山市の方向に、雲海が広がるのがとても綺麗です。他には鳴滝ダムがいいですね。キャンプ場があって清流が綺麗です。
Q 吉備中央町の人の魅力は何ですか?特に小林さんは色々なコミュニティに関わられているとお伺いしました。
― 消防団の副団長やスポーツ少年団の野球チームの団長をやっています。他には地域ごとのお祭り行事があるので、そこで繋がりを持てます。
このあたりでは、川合神社の夏祭りで「だし」という人形を装飾するお祭りがあります。岡山県重要無形民族文化財指定にもなっています。
Q 移住された方でも関わりやすいですか?
― 地域のイベントで1年に1回球技大会や運動会があります。そういうところで関わってもらうことができます。他には草刈りなどの清掃活動などもあります。
また、この辺では「竹荘八十八ヶ所巡り」という行事が春と秋に4日間あります。地域ごとに当番で参られた方にお接待をするので、そこでも交流ができます。
人と関わることが好きな方は、吉備中央町はとてもいいところですよ。
Q 小林さんが一番楽しみにしている行事は何ですか?
― 春の「吉備高原都市さんさん祭り」と、夏の「鬼伝祭」です。最初から30年以上携わっているお祭りです。
Q 1号店は息子さんが継がれているとお伺いしました。
― 次男がきびプラザのお店を継いでいます。とてもありがたいですね。
こばちゃん1号店は元々衣料品店と化粧品だったのですが、コインランドリー、クリーニング、駄菓子屋と増えていき、2号店では食料品を扱うなど、どんどん広がっています。
これからも、地域の皆さんに喜んでもらえるお店をやっていきたいです。
▲だがしやこばちゃん1号店(きびプラザ内)
(コメント)
この度はこばちゃんこと小林孝行さん、快く取材に応じていただき、ありがとうございました。
子どもたちの大切な学び場である駄菓子屋を復活させてくれた小林さんに会いに
ぜひ、「だがしやこばちゃん」にお立ち寄りください♪
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